7月19日 レー
日 本山妙法寺がレーにもある。日本山妙法寺は、日本以外にもネパールのルンビニなど海外のいたる所にある。僕がこの日の午後、日本山妙法寺に向かった。レー のメインバザールから左手に15分ぐらい歩いた辺りに妙法寺が丘の上に見えてくる。まだ若干高山病が残っていて、頂上に行くまで20分かかった。
景色はとても綺麗だった。レー4日目だが、何回見てもこの景色は飽きない。
この日妙法寺の目の前で座って東野圭吾の手紙を読んだ。まったくもって旅と関係の無い作品だが、とても面白かった。この人の作品はまた読みたい。
僕は旅中、時間があれば本を読む。電子書籍も同じくらい読むが、やっぱり旅中は紙の本がいい。電子書籍は電子機器を盗まれるリスクがあるからあまり人前に出 すことができないというのもあるが、やっぱり紙の本がいい。小説の中の没頭している中、ふと見上げたり横を見ると意味のわからない景色が広がる。その本の 中の世界と、まだ見ぬ異世界の狭間を行き来するのがたまらなく好きだ。ページをめくるという行為、それ自体も楽しくなる。
旅人同士は読み終わった本を交換しあう。それはゲストハウスの本棚でも行われていることであるが、この文化は今後も続いていって欲しい。いつか旅中に自分が人に渡した本が自分に戻ってきたりしたらいいな。ブログのアドレスでもこっそり書いておこうかな。
僕 はまだ一人旅は二回しかしたことがないが、旅に毎回持ってくる本がある。大崎善生のパイロットフィッシュとアジアンタムブルーという本だ。彼の作品は何度 読んでも飽きないし、読むたびに色んな発見があるし、自分自身を新たに知ることも多い。それはその場所や国によって、自分の心情によって小説から感じるこ とも違う。
好きな音楽と共に年をとるという言葉に僕は憧れる。僕はこの小説とともに年をとって旅をして、自分の変化を楽しんでいる。
もし旅をするならば、一冊でも毎回持っていく本を決めていくと旅がもっと豊かになる。そんな一冊をこれから少しでも増やせていけたらいい。