49日の桜

先月、祖母が亡くなりました。

1年前に倒れて、長らく病院で意識がない状態が続いていて、つい先日戻らぬ人になってしまいました。85歳でした。

 

「優はちゃんと選ぶ子だね。欲しいものが生まれるまで待つ子だね。」

子供の頃にそう褒められたことが鮮明に記憶に残っています。その言葉に寄せて、今も生きている気がします。

 

祖母の家は、四季に飛んだ場所でした。

春の日は、綺麗な大きな桜が花を咲かせて、近所の人が集まっていました。

夏の日は、カブトムシを沢山捕まえました。捕まえすぎて、ある年からいなくなってしまいました。

秋の日は、大きな栗の木もある家でした。刺々しい栗を慎重に集めて、剥がして、それを炊き込みご飯にして、おいしく食べました。

冬の日は、こたつに入りながら、たまに隣で流れている川の氷の上に上がったりしました。みかんもおいしかった。

 

祖母は、優しく強い人でした。

商売感覚に優れていて、お金に厳しい人でした。

仁義が強い人で、人の約束を守らないとだめだよ。そう何度も言われました。

 

大学の受験に受かった時、心から喜んでくれたのがとにかく嬉しかったです。

「今までで一番高い買い物をしなさい。」

と祝い金として6万円をもらいました。

その時に買ったのが、CASIOの時計。今もたまに使っています。

 

長く使うものであれば、しっかりとお金を払って買うべきという価値観を教えてくれて、その価値観も今につながっています。

 

49日が経ち、2年ぶりくらいに祖母の家に行きました。

ちょうど満開の時期で、しだれ桜がとても美しかったです。

 

平成最後の前々日に見に来ることができて、本当によかった。

また来年の1周忌にも行きます。

 

人は一度出会った人と、別れることがないという。

なぜなら、その人と出会ったことは記憶の中に一生残り続けるから。

 

おばあちゃん、ありがとう。

また会う日まで。

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