またもノックの音で目が覚める。
朝七時。
お腹に若干の違和感を感じつつも、朝食を食べる。
朝からコーヒーも悪くないなと思った。日本では朝は時間がなさすぎてお湯を沸かしてる暇もなかった(起きるのがギリギリすぎて)。
食べたあとに腹痛を感じトイレに駆け込む。
ゆるかったが、出発当日ということでそんなことも言ってられない。
レインコートと靴下を二足店で買い、タクシーでトレッキングするバスターミナルまで行き、バスで2時間ほどかけトレッキング口に行く。
最初の入り口はNayapoolという場所だ。
ここでの標高は大体1000mらしい。
これから5日間これ以上の場所、最高3400mの場所に行く。
どれだけ綺麗な景色を見れるか楽しみでしょうがなかった。
最初はすごい平坦な道を進んだ。歩くことは全然つらくなかったが、8kgのバックを持っていったのでそれが重く、不安に感じた。
MacBookAirを持ってきてるのに、iPadなんて持ってくるんじゃなかった。本も6冊も持ってくるんじゃなかったとすぐ後悔した。
トレッキングを甘く見てた。30分くらい坂道を登ってそう感じた。
そういえば、ちゃんと山に登るなんて中学校以来だった。今年の正月くらいに、弟二人と飯能山を1時間くらい歩いたが多分それはトレッキングとは言えない。
荷物の重ささながら、傾斜を登るのが辛い。
何度も休憩した。しかも嬉しいことに天気がよかったので、とても暑かった。
初日からなんで登っているんだろうという、自己懐疑に走る。
福岡伸一の生物と無生物のあいだに「知的であることの最低条件は自己懐疑ができるかどうか」と書いてあった。多分これは自己懐疑というより弱音だろう。うーん。
トレッキング中に何度も、というか何百の馬の糞を見た。
これは生物なのか、無生物なのか、それともそのあいだなのかを考えた。
生命とは自己複製を行うシステムである。
そう生物と無生物のあいだに書いてある。馬の糞自体は無生物であるが、そこに付着している数ある細菌や蠅の卵は生物である。との結論に行き着く。
こんなくだらないことを永遠と考えながら初日はトレッキングをし続けた。
またガイドにネパールについて色々聞いた。
日本人は日本語が話せるトレッキングガイドしか使わないこと、ネパールにおけるトレッキング、また問題点、仕組み、トレッキング会社の仲介手数料、ガイドのオンシーズンの合計の給料などなど思いつくことはすべて聞いた。
なかなか興味深かった。
歩き始めて3時間、腹痛が悪化。休憩ごとにトイレに行くようになる。昨日夕飯のネパール料理があたったのかな。
4時間くらいして頭が重くなってくる。熱が出てた。
5時間してホテルに着く。大体4時くらいだった。
それと同時に一眼レフがないことに気づく。
30分前に休んだ場所で置き忘れたのだ。
ガイドにすぐ言うと、自分の状態を見かねたガイドが走って取りに行ってくれた。
40分くらいしてガイドがカメラと共に戻ってくる。助かった。
チップを渡そうかと思ったが、初日からその流れを作るのは嫌だったのでひたすら感謝だけしまくった。
安心して、腹痛と共に3時間くらい寝た。
19時に起こされて、ご飯を食べる。
腹痛がひどかったが、正露丸を忘れたのに気づく。自分は何をこのトレッキングに持ってきたんだろうと思いつつ、親父にもらった風邪薬を飲んで1時間寝た。
1時間寝たら大分体調が良くなっていて2時間ほど本を読んで、でもスコールと雷で停電して本が読めなくなって、スコールと雷を1時間くらいぼーっと眺めてその日は寝た。
明日は七時起き。