26日 レー → ケイロン
とんでもない事が起きた。橋が壊れて通れないという事態が起きたのだ。時間は七時半。本当ならば到着している時間だ。バスの周りは氷が残っている山にかこまれていてひどく寒かった。
朝にならないと動かないと言われたが、朝になっても動く保証はない。どうしようもない状態に、やるせない空気がバス内で流れたのがわかった。ああ、これも旅の醍醐味なんだろう。辛かったが、この状態を少し楽しんでいる自分も確かにいた。
バスが動かなくなって3時間がたった。10時ぐらい。1時間ぐらい寝ていて、体が真から冷え始めた、そんな時にバスが動き出した。橋が直ったのか、別の道を作り出したのかはどうでも良かった。とにかく移動できる事が嬉しかった。バスは暗闇の中、弱いライトで昼間と変わらぬ速度で走った。
バスが走り始めて、1時間ぐらいして、休憩所みたいなところに着く。そこで飲んだチャイが冷え切った体を温めた。なんでこんなにおいしいなだろう。日本にいても飲みたい味だ。昼から何も食べていなかったので、ダルを食べた。ご飯はパサパサだったが、この状況で12時間ぶりに食事にありつけたことに感謝した。
休憩所から2時間、なんとかケイロンに到着する。4時にマナリー行のバスがあるよ!と韓国人に言われ、僕はこのままバスにのり続けることにした。
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