「12月空いてる?カタールのドーハでブックフェアーがあって、手伝ってほしい。」櫻井孝昌さん(@sakuraitakamasa)にそう言われたのが、確か8月の初め。頭の上に「?」がありながらも、「面白そうですね!行きます!」と答えた記憶があります。
ドーハといえば、村上隆展が開催された地、ドーハの悲劇、石油国、そんなイメージでした。そんなイメージの国に、12月の12日から23日まで行ってきました。
ドーハ国際ブックフェアーは、今回で23回目。今年は日本とカタールの国交40周年ということもあり、ゲスト国として日本が大きくとり上げられました。
仕事内容は、櫻井さんのアシスタント業務。櫻井さんは、コンテンツメディアプロデューサー(名前だけ聞くとちょっと怪しい)として、世界中を飛び回っている。述べ100都市以上で日本文化発信のイベントを企画し、外務省と一緒にカワイイ大使をプロデュース。「世界カワイイ革命」「アニメ文化外交」の著者でもあり、雑誌、ラジオパーソナリティーなど多方面で活躍している。
そんな櫻井さんとの出会いは大学の授業。たまたま僕がとっていた授業のゲスト講師として、櫻井さんが来ていたのがきっかけ。まさか大学の授業で講師だった方と、ドーハで2週間近くも共にするなんて、思ってもいなかったです。
今回は、その国際ブックフェアーの様子を書いていきます。まだまだ言語化出来ていない部分も多いので、繰り返し補完していきたらと思います。
オープニングの様子
駐妻の方達。
門司大使と一枚
ドーハ国際ブックフェアー
子供向けのスペース・本も多かったです。
カタールのブースでは日本の漫画も売られていました。
一緒に撮りました。白の中の人と、すれ違うたびにハイタッチをするほど仲良くなりました。笑
紀伊国屋ドバイ店
紀伊国屋ドバイ店がブックフェアーに出展していました。大盛況でした。アブダビのブックフェアーの倍売れたらしいです。
紀伊国屋ドバイ店の日本人の方がお話していたことで印象的だったのが、一番売れ残った漫画はNARUTOの1巻ということ。みなさんもう持ってるんですよね。1巻とか昔のやつのはいいから、最新刊をくれと。小さい子供たちも平気で一万近く買ったりと、流石ドーハ。あとは模擬刀が初日で売り切れたということに驚きました。
その日本人の方がバックパッカーで、僕がダハブでダイビングを教えてくれたDeep Blueのゼンさんの親友ということにもびっくり。DeepBlueにある漫画や小説は、ほとんどこの方が持ってきたらしいです。Deepの漫画には、お世話になりました。世界狭いなぁ。笑
紀伊国屋ドバイ店は、紀伊国屋の最大の店舗らしく、ドバイに行く際は絶対訪れたいです。「ここからここまでよろしく。」みたいなお客さんを見てみたい。
ジブリも大人気。
国際交流基金・PACE
日本財団のブースもありました。多くの書籍展示から、折り紙体験、書道。と大盛り上がり。駐妻の方、カタールに留学している人、日本のフリークなカタール人がボランティアとして動いていました。
相手の名前を漢字で書いて、プレゼント。お金を取ったら紀伊国屋書店にも、匹敵するんじゃないか?と思うくらいに人が集まってました。
モハメッド!
僕も鶴と紙ヒコーキの作り方を教えてました。手裏剣の折り方も習得。
コスプレファッションショー
元アイドルで、コスプレイヤーかつ、デザイナーの神奈さんによるファッションショー。取材も多くてきていて、文化庁の人曰く、今までにブックフェアーで、一番良かったと言われたほどの盛り上がりでした。次の日のPeninsulaで3ページに渡って掲載されるほど。日本では読売新聞に取り上げられました。アラブ圏で日本のコスプレイヤーがショーをするのは初とのこと。
ロボットショー
高橋智隆さんによるロボット講義。一番子供たちがわっと押し寄せて、ステージ上で騒ぎだすほど。
上坂すみれさんトークショー
声優の上坂すみれさんによる、トークショー。僕は普段一切アニメを見ない人間なのですが、上坂さんのトークショーは結構衝撃でした。まじで年齢とか関係ないんだなぁと。
オタクの雰囲気、匂いは世界共通。
漫画コンテスト
カタール人による漫画コンテスト。僕も一冊もらいました。
ファッションショー
最終日・最終日前日は、青木美沙子さん、川村文子さんによるファッションショー。左に映っているのが、カタール人のタミーちゃん。アバヤ×ロリータのアバロリがとっても似合ってました。音響をやっていたので写真がないのですが、手に入り次第アップしようと思います。これも超大盛り上がり。イスラムの女性が、こうやって舞台に立つこと自体、普通ないです。
今回
映像編集・映像・音響をメインで担当させてもらい、そこから学ぶことも多かったのですが、櫻井さんの仕事を間近で見ることができたのが何よりの収穫でした。準備は徹底して行い、それでも必ず想定外のことが起こるから、臨機応変に毎回全力で取り組む。実際に海外でイベントを手がけることの面白さ、泥臭さ、終わった後のなんとも言えない寂しさは、正直忘れられないです。毎日毎日失敗し、叱咤頂き、その都度学びの日々で、とにかく充実していた12日間。文章で表すとアレですが、本当に感謝しています。
大使館関係者・現地の方との出会いも大きかった。普段中々接することが出来ない方達とお会いしたことで、また新しい視点で物事を見ることができました。それにしても、門司大使、大使館の方、めちゃくちゃ熱いです。オフレコな事が多いですが、某所で逆立ちをしたのは、忘れられない経験です。笑
カタール人の皆と触れ合えたのも良かった。日本を好きな人が沢山いて、そんな人達と友達になれたのが嬉しかったです。日本に来る際は、ぜひ連絡してくださいー!待ってます!
文化外交において、服装は重要
今回のブックフェアーにおいて、特に実感したことが服装の重要性です。せっかく行くのなら、日本っぽい服を持って行きたいということで、僕は浴衣を持っていったのですが、浴衣の格好をしている時は、普段着の時の10倍以上人に話しかけられるようになりました。
カタール大使である門司大使も、毎日違った一目を引くシャツで会場にお越しになっていて、多くの方と接していました。コスプレのかんなさん、ロリータの上坂すみれさん、青木美沙子さん、川村文子さんが歩くと、その場所がファッションショーになるほど。
文化外交において、服装は重要です。次にどこか行く際も、一着持って行こうと思います。
カタールというマーケット
ドーハは小さい国で、面積でいうと日本の秋田県ほど。しかし、資源国で、天然ガスが豊富に取れ、日本の12%の石油・天然ガスの輸入をカタールからなんですね。一人当たりGDPもルクセンブルクに次ぐ、世界2位。イスラム圏ながらもファッションに敏感で、アバヤの着方1つとってもお洒落。
そして東日本大震災の政府として最大の支援国でもあります。カタール政府が1億ドルというお金を支援金として送ってくれ、電力不足の際も400万トンのLNGを日本に輸出し、そして女川に水産業の工場を建造していたことは、カタールにくるまで知りませんでした。六本木ヒルズでスークを開いていたのは知っていたけれど、まさかこんなに深いとは。
またカタールは、今世界中の企業が参入してきていて、1つのマーケットとして注目されている国。大学もハーバードなどの一流校も来年設立予定。数字・事例で見ても面白い国ですが、やはり日本ブースに来ていたカタール人と話した体験がなにより大きかったです。極めて親日的で、日本の文化一つ一つに興味を持ってくれていました。ここ中東においても、日本の文化が受けていることに面白さを感じたし、もっと積極的にアプローチしていく価値はあるなぁと。
今は日系企業でもインフラ業が多く参入していますが、今後カタールで日本のソフトパワーの分野で開拓していく会社も増えていきそうです。僕も近い将来、ドーハで何か仕掛けていきたい。
今後
僕が今後やっていきたいことは、日本の文化発信とそれに伴うインバウンド観光。 その気持ちは、世界一周から帰ったその日も今も変わらないです。やっぱり僕は日本が好きだし、もっと日本を回りたいし、これを世界に持っていって勝負したいというものを見つけたい。
アニメ、漫画、ファッション、食、伝統工芸、諸々人気だし、チャンスだと思うのですが、これを売っていきたい!って心から思えるものに巡りあえていないのが現状です。自分の実体験からくるものがまだない。ドーハの日々のおかげで、良くも悪くも揺れています。というか、まじでやること沢山あるんだな、って思い知らされました。もっと移動していかないと。2013年の課題がドーハで見えました。
とにかくも、ドーハで日本の可能性を感じました。また近い将来、ドーハに行く気がしてならないです。
今回は多くの人にお世話になりました。櫻井さん、門司大使ご夫妻、大使館の方々、紀伊国屋の方方、カタールのみなさん、本当にありがとうございました!とっても楽しい日々でした。またお会いしましょう!
関連メディア・記事
在カタール日本国大使館 – Embassy of Japan in the State of Qatar
Photos!! The 23rd Doha International Book Fair [12-22 Dec 2012]
ドーハ第22回国際ブックフェア – Qatar Japan 2012
追記: 写真は撮り忘れたものも多いので、手に入り次第アップしていきます。安澤さん待ってます!Cityセンター、カターラのエントリーは後ほど更新します。