Daialog in the Darkに行ってきました。このイベントは3年前くらいにたかゆき君@potehikoのmixiの日記を見て知りました。それ以来ずっと行きたかったのですが、なかなか行く機会がなく、海外に行く前に絶対行こうと思い昨日行きました。僕が行ったのはLiteの、通常より30分短い60分のDialog in the Darkでした。本当にあっという間で、夢だったのでは?と今でも思うくらいです。
みえない。が、みえる!
まっくらやみのエンターテイメント
Dialog in the Dark
目以外のなにかで、ものを見たことがありますか?
暗闇の中の対話。鳥のさえずり、遠くのせせらぎ、土の匂い、森の体温。水の質感。足元の葉と葉のこすれる枯れた音、その葉を踏みつぶす感触。仲間の声、乾杯のグラスの音。暗闇のあたたかさ。
ダイアログ・イン・ザ・ダークは、まっくらやみのエンターテイメントです。参加者は完全に光を遮断した空間の中へ、何人かとグループを組んで入り、暗闇のエキスパートであるアテンド(視覚障害者)のサポートのもと、中を探検し、様々なシーンを体験します。その過程で視覚以外の様々な感覚の可能性と心地よさに気づき、そしてコミュニケーションの大切さ、人のあたたかさを思い出します。
(Dialog in the Dark 公式HPより)
上の通りのイベントです。一切光の入らない真っ暗闇の中アテンドの視聴障害者の方が、最大八人のグループを導いてくれる。一切光の入らない暗闇というのは文章からでは想像つかないと思いますが、目から1cmの所に指を近づけてもそこに何があるか全くわからないぐらいの暗さです。というか、無です。何も見えません。
電子機器や時計をもって参加することは禁止されています。最初にコインロッカーに荷物を預け、説明受け、薄暗い場所に移動します。そこで、アテンドさんを含めた9人で簡単な自己紹介をしました。アテンドさんの名前は確かきのっぴー。いい声してました。ニックネームで呼び合うようにしてください、というのは簡単なアイスブレイクもかねているのかな。細かいところにも、スタッフの方の心遣いが感じられました。
Dailog in the Darkの中は、本当に”無”でした。目を凝らしても、目を瞑っても同じ。僕は眼鏡をかけていたのですが、かけていてもかけてなくても一緒だったので外しました。だって何も見えないんですもん。すぐに何も見えない怖さと、初めてのワクワクさで一杯になりました。
どう歩いていいかがわからない。視覚障害の方用の白い棒を各自渡されるのですが、それを便りにしないと前が怖くて進めない。ここでは普通の人の当たり前が当たり前じゃなくなります。
視覚以外の第五感、触覚・聴覚・嗅覚、また味覚までもが研ぎ澄まされる。視覚が見えない中で、水が流れる音、葉、土、藁、地面、壁、全てが新鮮に新しいもののように感じられました。なんなんだろう、これこんな感触してたっけな?とか、次第に音がその暗闇の中で形を作っていく感覚を味わいました。
暗闇のなかで団欒をするという場があり、そこでまた自己紹介、年齢などなどを言い合ったり。そこで飲み物を注文するということになっていて、僕はビールを頼みました。闇ビール。もちろん、真っ暗闇の中でビールを飲むのは初めてで不思議な感じがしました。味覚も敏感になるなんて。
あっという間に1時間が過ぎ、Dialog in the Darkが終わりました。1時間も声だけでやり取りしていたので、どの声の人がどの顔の人がすごい気になりました。声がかわいい人とかいたら多分好きになってた気がします。何より不思議だったのが、終わった後のグループの人ととても仲良くなったということ。絶叫系を一緒に体験すると急激に仲良くなるというのと、一緒なのかな。恐怖感と共に、信頼関係が結ばれていくというか。
時期にによって、日によって内容が違うみたいです。また帰ってきたあたりに行きたい。Dialog in the Darkの出生地であるドイツではもっと広くやられてるみたいなので、行く機会があったら本場も体験してみたいです。
今自分が並べた言葉は、自分が感じた感覚の半分も表せていないと思います。多分体験した事がない人も、いまいちどんなものかわからないと思います。少しでも興味を持った方は是非行ってみてください。非日常を味わえます。
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