今世の中には多くの「場」が存在している。それは、日々日常にある場もそうだし、ネット上にある様々な場も含まれる。
先日、帰国後から度々お世話になっている佐々木俊尚さんから、「レイヤー化する世界」を献本をいただきました。ありがとうございます!先日佐々木さんに、本書を校了した日にお会いし、本書のお話を聞いていたので、おおお、となりました。
前半は今に至るまでの「場」の歴史を書かれている。佐々木さんが、「今を語るためには西洋の歴史から読み解かないといけないんですよ。」そういっていたのを読んでいて思い出しました。現代、中世、近代、未来について書かれていて、その中でも未来の項目が面白かったです。
《場と共犯する》
僕が本書を読んでいて特に面白かったのは、「場と共犯する」という考え方。
今、多くの場に自分たちは乗っかって生きている。FacebookやTwitter、Google、iTunes Storeなど、そういった場を使って人は繋がっているし、人が動いていっている。もちろん、その場が存在している意味や価値は間違いなくあって、でも場が人を搾取している側面も間違いなくあるんですよね。
ただ、1ユーザーは、その流れを変えることはできない。場は、否応なく自分たちの足元に忍び寄っていく。ここでいう共犯というのは、場の特性をしっかりと理解し、負の側面を知りながらも、それを利用する術を知るということ。
これは、多くのネットで利益を出している人が当たり前としながらも、あえて言語化していなかった部分。1つの知識というよりも、考え方として身につけておくべきことだと感じます。
場と共犯する力、物事をレイヤーとして見る力は、これからかなり重要なキーワードになってくると思っています。それを読み解く上で、また理解する上で、本書には多くのヒントが散りばめられていると思いました。興味がある人は、是非読んでみてください。
レイヤー化する世界―テクノロジーとの共犯関係が始まる (NHK出版新書 410)
▼7月30日、佐々木俊尚さんと一緒にトークセッションを行います。
僕が今関わっているCiRCUSのプロジェクトである「リュックサック革命」と、佐々木俊尚さんのレイヤー化する世界のコラボイベントを、7月30日に行います。場所は八丁堀のユビキタス協創広場 CANVAS。時間は6時半からで、懇談会もあります。ワンコインで入れるので、興味がある人は是非遊びに来てください。僕も登壇します。
詳細はこちら
レイヤー化する世界×リュックサック革命
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