帯には高城さんのコメントが。
世界一周した際に、僕には1つテーマがありました。「世界における、日本の文化を見る。」それが今の自分に、びっくりするくらい繋がっていて、それがなかったら今の自分はないです。何事もそうですが、目的を持って動くというのは、とても大事なことだと思います。留学にしかり、アルバイトや、学校生活でも、何にでも当てはまる。
先日、尊敬する同世代の1人でもあり、一緒に「リュックサック革命」を仕掛けている、成瀬さん @YukiNaruse が本を出しました。タイトルは、『自分の仕事をつくる旅』〜グローバル時代を生き抜く「テーマのある旅」のススメ〜。
執筆の話がきた、という頃から聞いていて、本の校正で死にそうなところも見ていたので、ちょっと感慨深い物があります。5月上旬は一週間に6回、1日に何度も会うという気持ち悪い感じでした。
成瀬勇輝氏 Photo by Hiroshi HOMMA
成瀬さんは、現在24歳。世界中の起業家、ノマドと言われる人に会いながら世界を周り、その情報を発信。僕が初めて彼のことを知ったのは、オックスフォードで会った黒住君から。「ヤバイ旅人がいる。」と聞いて、彼のプロジェクトサイトでもある、NOMADPROJECTを見て、「なんだこいつは。。」そう、衝撃を受けたのを覚えています。悔しさと共に、会わなきゃいけない、そう思ったんです。
帰国当日に会い、何回か会っているうちに意気投合し、今色んな事を一緒にやっている。そんな友人が、本を出しました。本書を5月7日に渡された時、嬉しかった反面、なんかめちゃくちゃ悔しくて、素直に褒められなかったのを覚えてます。「あぁ、、、いいっすね。」みたいな笑 いや、すごいカッコイイんですよ。本の内容も、デザインも。もし自分が世界一周する前だったら、手に取りたかった。そう断言できる。
献本をもらって1か月が経ちました。せっかくなので、簡単に紹介しながらも、思いついたことを書いていこうと思います。
本には、テーマをもって旅に行く方法、また旅を次に繋げるマインドセットなどがぎっしり詰まっている。
旅の持ち物なんかも。ここだけの話、この持ち物の中のいくつかは、僕のだったりします。
武器としての情報・インターネット・SNS。
ちゃっかりと僕も出てます。色々話しました。
スペインのバロセロナで会った、オーガニックをテーマに世界を周った豊泉夫婦。昨年、このブログでも取り上げました。
他にも、世界中のヒッピーコミュニティーを周ったびんちゃん、SAMURAI BACKPACKERの太田英基さん、COOL JAPAN BOOM JAPANの長谷川夫婦など、超濃い方々が取り上げられている。一人ひとり直接インタビューをして、作り上げていったんだろうな、というのが読んでいてわかります。濃いし、面白い。
「世界に出る」のではなく、僕らは既に「世界にいる」のだ。
本書の中で、一番メッセージが強いのは、これだと思います。今、否が応もなくインターネットで世界中繋がっていて、本当に驚くほど安い金額で世界中を回ることができる。自分たちは既に「世界にいる」ということを意識し、潮流を待つのではなく、自分自身で潮流を作っていく事が必要。
旅は非現実ではない
世界一周中の人と会っていて、よく感じていたのは、非現実(旅)と現実(日本)の間で苦しんでいる人が多いということです。で、旅をしながら、日本(現実)での就職などで悩んでいる人が多い。僕は、どっちも現実だと思うんです。
別に、日本で生きなきゃいけない理由なんてなくて、「しっかりと今の体験を、自分の人生に繋げる」そう考えれば、いくらでも選択肢が広がる。別に、そのまま、その土地で仕事をしてもいい。本当に尊敬する人が見つかったら、その人の元で丁稚奉公するのもありだと思います。
テーマのある旅のすすめ
副題と同じく。世界一周の相談を受けることが多いです。その中でいつも言っているのは、何か目的をもって旅に行くこと。旅中に目的が変わってもいいし、なんでもいいと思うんです。
将来、建築をやっていきたい人なら、世界中の建築物を巡って、そこの建築者、管理者に会うとか。たこ焼きが好きで、世界に広めたいなら、世界中でたこ焼きを売りまくって、稼ぐでもいい。うどん県の人なら、どっかのうどん屋とタイアップして、世界中でうどんを売っていってもいいと思うんです。一人ひとりが、目的や武器をもって、ゲリラ的に世界に出ていく。
何か目的をもって外に出ることにより、見えてくるものが大きく違ってくる。ひとつでいい。これを旅を終えた時に繋げたい、そう思えるものを1つ軸にして、旅をする。旅を終えた時、その体験が積み重なって、次につながると思います。
今成瀬さんも僕も、ここに出ている方々も、旅を経て、新しい道に進んでいっている。旅は非現実的なものではなく、今後、旅をしたことは武器になる。そう思います。
人生の延長線上の1つとして、起爆剤の1つとして、これから世界に出るあり方が変わっていく。そういったふうに旅に出る人たちが、1人でも10人でも増えていったら、日本はもっと面白くなる気がします。
繰り返しになってしまいますが、これから世界一周、旅に出たい、と考えている人にとって、面白い一冊になると思います。興味がある人は、是非、手にとってみてください。
自分の仕事をつくる旅 [単行本(ソフトカバー)]