8月25日 ルクソール
朝7時にルクソールに着いた。夜行バスは冷房でひどく寒く、半袖のTシャツの中に両腕を入れた状態で寝た。そうでしもなかったら、凍え死んでたくらい寒かった。
帰りこそは電車を使おうと思い、ルクソールに着いてすぐカイロ行きのチケットを買いに駅に向かう。が、そこでも「Full」と言われた。朝一でも電車がなくなるくらい、エジプトの電車は人気なのだろうか?と考えながらうろうろしてたら、あるエジプト人に声を掛けられた。名前はモハメッド。彼曰く、あまりカイロの電車は外国人を乗せたかがらないらしく、それでチケットを購入できないらしい。彼のことをものすごい胡散臭そうな目で見ていたら、「お前私のこと信じていないだろう」と言われた。そりゃそうだ。昨日のエジプト人に散々な目をあわされてすぐだったので、僕は彼の言うことをほとんど信じていなかった。といっても一理はあると思ったので、話を聞いていると、知り合いの日本人につなぐからそれで信用してくれと言われ、日本人の女の人につないでもらった。その人はJAICAの青年海外協力隊の方ででルクソールで働いているという。マナリーの一件があったのでどうしようかと思ったが、その人が嘘をついてる雰囲気もなかったので、僕はモハメッドの言うことを信じてみることにした。
彼の宿に案内してもらい、100ポンドを渡してチケットを買ってもらうことに。手数料は10ポンド。どうやら彼の知り合いに駅員がいるらしく、彼が持っていた日本人の感想ノートにそう書いてあった。また、観光が終わったら、シャワーも貸してくれるという。シャワーは日帰りで帰りたかった僕にとってとても嬉しかった。ついでに15ポンドで一日自転車を借りた。
というわけで、朝8時から40度を越す灼熱の中のルクソール観光が始まった。普通の人ならツアーをとるらしいが、僕はそんなことも知らなかったので自転車で回ることに。ルクソールといえば王家の谷が有名で、王家の谷まではルクソールの市街地から自転車で1時間半位かかった。しかも坂道。こまめに水分を補給して、休みながらなんとか辿り着いた。
王家の谷は苦労してきた甲斐のある場所だった。特に、ラムセス三世の遺跡が気に入った。メインの通りから少し離れているので、とても静かに遺跡を見て、感じることができた。音のない場所では、普段聞こえない音が聞こえる。何がどういいかなんて言えないけれど、とにかくこの場所が気に入ってしまって、気づいたらこの狭い空間に30分ぐらいいた。途中写真を撮っていいか?と見張りの人に聞いたら20ポンドでいいと言われた。エジプトも賄賂でどうにかなる世界だと知った。結局撮らなかったけど、撮っておけばよかったな。
山の上に登っていったら、怒られたけど、どんどん進んでいったら何も言ってこなくなった。上からの景色はとってもよかった。とっても暑くて溶けそうだったけど。
どっかの漫画で見たような図。
王家の谷からは下り道だったので、全く自転車を漕がずに元の場所へ戻ることができた。この景色を感じながら自転車でおもいっきり下るのは自転車の利得だ。純粋に楽しかった。
ラメセウムテンプル
ラメセウムもセティテンプルは観光者もほとんどいなかったため、とてもゆったりと遺跡を回れた。なんというか遊戯王の世界。この文字、ヒエログリフが読めたらもっと楽しいんだろうな。この時ばかりはガイドブックを持ってこなかったことを後悔した。
宿に戻ったときには本当にふらふらで倒れそうだった。今まで熱射病にはなったことがなかったが、さすがにこの日は辛かった。夜はモハメッドに頼んだ電車のチケットでカイロに向かった。この日一日で6Lの水を消費したが、一回もトイレにはいかなかった。
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